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とんスポ

180号:カーフマン南関東

・学生デュアスロン選手権

2016 年 2月 26日 発行

 2月7日、暴風警報が発令されていてもおかしくない強風の中、神奈川県川崎市東扇島でカーフマン南関東ステージが行われた。この大会のエリートの部は日本学生デュアスロン選手権も兼ねており、学生にとってオフシーズン最大の大会であった。  昨年も筆者はこの大会に出場し、東北大学が団体優勝したものの、その団体優勝メンバーに入ることはできなかった。団体メンバーに入れなかった悔しさよりも東北大学から筆者含めて4人が出場し、先輩方3人が団体戦でいい結果残し喜び合う中、自分ひとりだけその輪に入れない疎外感が不快であった。今年は団体優勝メンバーに入り、喜び合いたいという思いでこのレースに臨んだ。

 

 レース前日、昨年同様池添さんの実家に泊めていただいた。池添さんのご両親が手厚く迎えてくださり、とてもリラックスすることができた。しかし、緊張感がなさすぎたため土曜プレミアム「ナショナル・トレジャー」に見入ってしまい、朝ごはんをつくるため、次の日早起きしなければならない池添さんの母の寝る時間を削ってしまい申し訳なかった。

 レース当日、エリートの部の前にエイジの部、学生オープンの部が先にレースを行うため、まずそれに出る選手の応援を行った。夏に調子を崩して以降あまり走れていなかった安倍さんが学生オープン6位と調子が戻ってきている様子であった。  13時30分、吹き荒れていた暴風警報並の強風が少し弱まったころ、エリート男子の部がスタートした。とんとらからは昨年学生デュアスロン選手権8位の池添さん、志野さん、増田さん、昨年日本トライアスロン選手権出場の川口さん、主将の春海、筆者、1年の平原が出場した。スタート直後、昨年11月に行われたこの大会の予選、太平洋いわきステージでの反省を生かし、飛び出していい位置取りをすることができた。序盤はバイクが強い選手をマークして走り、中盤はバイクの速い選手が遅れていったものの、余裕があったのでバイクが速い選手より前でバイクに移れるよう周りのペースに合わせていいペースで走ることができた。しかし、最終週の折り返し、芝生が削れ土がむき出しになっている部分で昨年の池添さんを思い起こさせる転倒をしてしまい、遅れを取り戻すためペースを上げ疲れてしまった。パックの後方でトランジットに入り、置いていかれないか心配ではあったがトランジットを普通に行ったところパックの前の方でバイクに入ることができた。 バイク序盤は後ろからバイクの速い選手が追い付いてくることを予想し、あまり無理して先頭を引かないことにしていた。しかし、休憩していたら他の選手に「東北大ひけ!」と怒られてしまったのでローテーションには加わることにした。少ししてバイクの速い人が追い付いてきて集団のペースが上がり、筆者もできる限り先頭をひくことにした。ところがひとつ前の集団のペースはそれよりも速く追いつく見込みがなく、この集団でランスタートかと油断していた矢先パック内でバイクが速い3人が最終周で飛び出して集団のペースが一気に上がった。集団の人数が多かったためこの逃げ集団とほとんど差が開かずにバイクを終了した。久しぶりにレースの集団走で楽ができいいバイクであったが復路のバイクコースの真ん中にあるコーンに突っ込んだり、復路の左側にあるコーンに衝突しそうになったり、路面が悪すぎてパンクしたのではないかと冷や冷やさせられたりと地味に苦しめられたコースであった。往路の2つ目のコーナーで明治大学の人が柵に激突していたが試走を怠っていたらおそらく自分も同じことをしていたであろう。  いつもは何も考えずに走ってしまうセカンドランであるが自分の成績が団体の成績に関わってくるため、東北大学理学部宇宙地球物理学科地球物理学専攻4セメスターで履修した「流体力学」の知識を生かし、横風が吹く中、前を走る人の斜め後ろを走り出来る限り効率のいい走りを心がけた。

 

 結果は総合18位学生9位、とんとら内トップと11月に行われた予選の太平洋いわきステージで負けてしまった主将の春海にも勝つことができた。勝因は単に筆者のランの力、バイクの力が伸びたことだけではなく、4セメスター(2015年10月~2016年2月)で「流体力学」を履修し、知力が向上したことにもあると考えられる。団体の結果は明治大学、日本体育大学に次いで3位と連覇することはできなかった。トライアスロンのインカレで団体優勝を目指す部としてさほどいい結果ではないが団体メンバー3人で表彰台に上り喜び合うことはできた。ただ、ここで表彰台に上ったことをきっかけにレースでよくアナウンスをされている方に筆者の名前は「いけや」ではなく「いけがや」であることを覚えていただければ嬉しい。よく間違えられるのではあるが筆者は家具屋さんではない。

 

 団体優勝は逃してしまいましたが、遠くから駆け付け応援してくださった方々のおかげで自分の体力、知力は出し切れたように思います。ありがとうございました。出し切りすぎたせいで帰りの配車では腹痛が治まらず(お腹の中身を出し切っても)、筆者は運転しなければならなかったのですが、ただの荷物になってしまいました。他のドライバーの方申し訳ありませんでした。

 

文責:池谷拓馬

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