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とんスポ

第169号:スプリント・チームT.T.

2014 年 10月 24日 発行

インカレの雪辱から一か月。
シーズン最後のトライアスロンであるスプリント選手権・オープン・チームTTは、その前日から重たい空を頭上に仰ぎ幕開けを待つこととなりました。インカレでの先輩方が雄姿を目にし来年度への想いを胸に、成果を「ここで」と緊張する一年生も、トライアスロンからの引退試合としてこの大会で集大成を成さんとする上級生も、どこかその顔には不安と不満が伺え知れたように思います。

迎えた当日。案の定早朝からポツポツと雨がふり始め、水分を含んだ埃の匂いが私の緊張をあおり、しかしその一方で「言い訳」を探す自分の姿に気づき情けなささえ抱き始めていました。言ってしまえば気持ちの面において既に負けてしまっていたのでしょう。マイナスな発言で保険をかけ周りの士気を或いは下げながらも何とかモチベーションを保っていたように思います。

レースは個人選手権をもって始まり、とんとらからは安倍さん・頭川さん・藤田(祐)・石ケ谷さんが出場され、スプリントトライアスロンの初陣として大変良い勢いをつけてくださいました。しかし情けない事に私の心に支配的であったのは、気温と路面のことばかりであったように思います。或いは他の選手も同様であったのかもしれません。気温11℃・降水量約10mm/h。後は気持ちとの戦いです。

そして個人オープン、私を始め一年生全員と数人の上級生が出場しました。一年生は先輩方に半年間の成長をここで見せなければなりません。寒さは・・・ありませんでした。レースのサイレンが鳴り響きます。ここでは個人的なレースの経過や詳細は割愛させて戴きますが落とし書きの方を参照して戴ければ、と思います。しかしその情状は記しておかねばなりません。スタート時、あるのは只管の熱、熱意であり文字通りの熱気でもありました。そう少しの寒ささえなかったと言えます。スイムを終え、路面や冷気に不安があったバイクに入っても、水たまりやスリップも意識の彼方へと消え(是非はともかく)ただもっと早くもっと早くという気持ちだけをもって足を回しました。他の選手もおそらくはその思いだったのではないでしょうか。レース後には皆晴れやかな顔をしていましたし、そう寒かったなどと言った人はありませんでした。

「やっぱりトライアスロンは愉しい」

今回もそう再確認させられるレースであったように思います。200名を超える選手が一斉にスタートし同じゴールを目指す。それぞれの得意種目で選手を引き離し、苦手種目で相手に意地でも縋り付く。心が折れそうになった時には、沿道で仲間の、そしてそう赤の他人ともいえるトライアスリートたちや一般の方々の、声援で自分が持っている力の何倍ものそれが発揮できるのです。私はトライアスロンをやるたびに確かに声援によってその歩みが早くなることを感じるのです。それは決してレースにとどまることではなく、人としての歩みと言っても良いのかもしれません。人のあたたかみを感じ、人に感謝をし、そうしてまた自分の限界もまた一歩先を目指す、トライアスロンに魅了されていくのであります。

今回のスプリントトライアスロンでは残念ながら、チームTT・チーム選手権については悪天候をもって中止となってしまいました。シーズン最後のレースであり、また来春のスプリングにも大きく影響することもあって先輩方の口惜しさも身に染みて感じます。ですが、不完全燃焼であるならばそれはそれとして、冬季のデュアスロンにその力がきっと向いてくるのであろうと信じて疑いません。

最後にサポート・応援として参加してくださった上級生の方々、マネージャーさんの方々本当にありがとうございました。悪天候の中選手以上に苦しかったに違いありません。しかしそれ以上に上の方々なしには成り立たない大会でありました。選手を代表しあらためて御礼申し上げます。


また陰ながら常づね応援してくだっているOB/OGの皆様につきましても、感謝申し上げます。本来ならば結果で示すべきところでありますが、今回はご容赦ください。今後ともよろしくお願いいたします。

文責:中川 太郎

10月5日、渡良瀬遊水地にて日本学生スプリントトライアスロン選手権大会が開催されました。台風は近づいていたこともあり、天気は生憎の雨予報。雨の降るレースは未経験でしたし、代交代後運営メンバーが変わってからのレースということもあり、出発前から不安がありました。

レース前日は雨が降っていなかったのですが、レース当日の早朝、外に出てみると既にかなり雨が降っていました。会場に着いても雨足は強くなる一方でした。しかし雨だからといって何もしないわけにはいかず、合羽を着て部荷物の運搬や陣地設営をしました。準備といえば、駐車場からレース会場に向かうときにとある同期のレーサーを押して歩いたことは思いがけない出来事でした。最初は商売道具忘れてどうすんだと半ば呆れていましたが、陣地に近づくにつれ違う人のレーサーだったらどうしようとちょっと焦ったのも今となってはいい思い出(?)です。それにしても間違ってなくて良かった。

意外と良かった川口主将の初エールの後、あっという間にレーススタート。男子個人選手権、女子個人選手権・個人オープン、男子個人オープンの順にスタートしました。レースが進むにつれて雨足や風は強くなり、落車や怪我をしないかという不安が募るレースでした。さらに雨で気温が低い上に濡れてかなり寒く、体力的にもきついレースでした。しかし強く雨が降る中でも懸命に頑張る選手に心を打たれ、応援にはかなり力が入りました。雨の中でも声が聞こえるよう、大声で応援したのを覚えています。それでもやはり自然現象には勝てず、風雨の強さにより男女ともにチームT.T.は中止となってしまいました。非常に残念でしたが、怪我人も続出していたことを考えると中止になった方が良かったのだと後になって思いました。とんとらからは怪我人が出ず本当に良かったです。そして帰りは少し寄り道をして温泉へ。(私は入っていないので温泉についてはノーコメントです。すみません。)大多数の方がさっぱりして帰路に就きました。

今回は29代幹部運営初レースで、至らないところもたくさんあったと思います。しかしみなさんのおかげで事故もなく無事終えることができました。本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いします。そして土砂降りの中レースをした選手のみなさん、本当にお疲れ様でした。中止となってしまいレースに参加できなかった選手の方は悔しさが残るレースとなりましたが、その悔しさをオフシーズンの練習や来年のレースへの原動力へ昇華して頑張ってください。みなさんお疲れ様でした。

文責:浅原 南美

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