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とんスポ

191号:ATCトライアスロン

2017年 10月 3日 発行

 試験を片付け授業も終わり、待ちに待った夏休みがやってきた!!そんな高ぶる気持ちを胸に8月12日、埼玉県戸田市で行われた「第33回彩湖道満トライアスロン大会」に参加してきた。俗に言う「ATCトライアスロン大会」である(以下ATC)。この大会はミドルディスタンスであるが為に他の大会とは大きく異なる。Bikeを82km、Runを23.45kmもこなさなければならないのだ。ただしSwimは1.5kmのまま(水泳出身としては不服)。なぜこのような過酷なレースに参加したかというと苦手なバイクとランの強化の一環としてミドルディスタンスのレースを経験したかったためである。筆者自身、いままで経験してきたオリンピックディスタンスの大会ではスイムで差をつけてもバイクやランであっという間に抜かれることがほとんどだった。いくらスイムで頑張っても圧倒的にマイナスになるほどのバイク力とラン力なのである。この夏でバイク、ランを強化することは必須で、その第一歩としてATCの参加を決意した。そしてなにより今回は鯵ヶ沢以来2週間ぶりの31代カップが開催されるのである。同期には負けられない!!(と思ったりしてみる。)

 さて、話を聞くことによると例年のATCは猛暑で湖の水位が下がりデュアスロンになることが多いそうな。しかし今年は前日に雨が降ったためそのようなことにはならず、無事にトライアスロンで行われた。当日の天気は曇りで丁度よい気温である。準備を済ませるといよいよレースが始まるが、とにかく水が汚い!すごい緑色だし魚の死骸は浮いているし...。本当にこんなところを泳ぐのかと思っているといつの間にかレースがスタート。最前列でスタートしたのでバトルなどは皆無。コースになっている湖は若干湾曲しているため岸に沿わずに真ん中を直進すればショートカット可能だ!迷わずそのルートを選択した。しかし途中で本当にまっすぐ泳げているのか疑心暗鬼になってしまい、ショートカットできていない気がしたので結局後半は岸に沿って泳いでしまった。岸に沿ったルートは選手が多く、足を掴まれるなど良い思い出はなかった。そうこうしているうちにスイムのゴールに到着。藻でヌメヌメした岸を上がると、なんとそこには宮が。いつもスイムアップで出会わない方と出くわしてしまったため若干動揺、逃げるようにトランジットへ。

 ここからがATCの醍醐味。落ち着いてウェットスーツを脱ぎ、バイクシューズを履いてコースに向かう。バイクは10.25kmを8周回するコースで坂はほとんど無く平坦である。バイクを強くしたいと意気込んでいただけに初めのうちはいままでのレースより巡航速度は速かった。ただ、やはり課題である中盤から失速してしまい、同期には周回差をつけられ年配の選手にもかなり抜かされてしまった。4周目を終えたあたりで「まだ半分あるのかぁ」と82kmという距離に絶望を感じ、その後は無心でバイクを漕ぐだけであった。あと少しながら気持ち悪かった。しかし6周目あたりで40代くらいの男性選手と熱いバトルを繰り広げる。抜いては追い越され、また抜いての繰り返し。これのおかげで筆者の心の奥底に眠っていた闘争心がわずかながらに復活。無事、バイクを終えることが出来たのである。

 そしてラン。湖のまわり4.7kmを5周回である。バイク終わりで足が思ったように動かず、水分不足のためか心なしか頭がグワングワンする。1周あたりの距離が筆者にとっては果てしない。最後の2周回はとても辛くて途中で何度も辞めたくなった。でも最後まで完走したいと強く思っていたからできる限りの力を振り絞って走った。同じとんとらの選手やマネージャーさんからファイトと声をかけて貰ったときはとても力になった。最後の周回、不甲斐ない自分に悔しい思いもあったがとにかくゴールに向かって走る。足も攣りそうでフォームもままならないが気にしない。やっとGOALの文字が見えた時は嬉しさもあったが、ようやくATCから解放されるんだという思いのほうが大きかった。最後は31代のみんなと一緒にゴール、無事に完走した。

 ATCでは課題であるバイク・ランで潰れてしまい、強化に繋がったかは分からない。しかし今回の経験を今後の練習に活かし、着実に距離を積んで実力を上げていきたい。そして機会があれば、またATCにリベンジしたい。

 ちなみに31代カップは言うまでもなく筆者が圧倒的最下位である。気になる順位は1位遠藤、2位石川原、3位平原、4位荒井、5位宮、7位阿部だ。

 

文責 阿部峰也

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