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とんスポ

第160号:

全日本大学トライアスロン選抜大会

2014 年 6月 16日 発行

 レースに臨むにあたり、過去のレース反省などを眺めていた中でふと昨年のそよ風に、当時2年の宮澤さんのこんな言葉を目にした。
「上の代の人に下も成長していることを見せつけたい」
 自分の気持ちの甘さを感じた。今年は自分が1年生にレースを見られるのか、一冬越えて自分は全国を相手にどの位置にいるのかな、先輩方を焦らせるくらいには成長したかな、というどこか客観的だった思いは、"見せつける、打倒選抜も狙う"という思いへと変わった。スプリングT.Tでの惨敗から大きなことは言えなかったが、川口をケガで欠いたこともあり、2年生で上位に食い込むのは俺だ、という、より強い気持ちで渡良瀬へ向かった。

 スイムは明治の集団の後ろでスタート。理想の位置ではなかったが、スプリントで圧倒的なスイムを見せていたチームなので、後ろについてスペースが空くことを期待していた。結果は失敗。どこの選手かはわからなかったが、目の前で蛇行する選手に邪魔され前へ抜け出せず、気がついた頃には先頭集団は遥か彼方。1500m10傑更新のためプールに特化した半年、OWでの弱さを露呈してしまった。

 バイク、というより陸。昨年大いに苦しんだ陸。しかし今年は確かに成長している自信はあった。一聖さんからお借りしたDHバーを武器に、一人ずつ抜かしていけた。一人また一人と抜かれてはいくが、バイクが速いとわかっている選手が多く、焦らず着実に漕げていた。給水でふらつく他大の選手に危うく接触されそうになりスプリントでの嫌な光景が頭をよぎったが、声を上げつつきっちり回避。昨年だったら慌てて困って…と思うと、こんなことからも成長を感じた。昨年のように腰痛に苦しむことなく体は最後までよく動き、パンクなどのアクシデントに見舞われた先輩もいたこともあり、予想外に部内先頭でバイクを終えることに。

 ランは丁寧な走りを心掛け、心配していた脚も問題なく自分のペースを刻めていた。折り返しで先輩方が迫ってきていることがわかり、「きずく?!」という応援にも更に力をもらった。しかしそこは力の差。残り2kmで藤本さんに、残り1kmで宮澤さんに捕えられた。靴擦れで足裏の皮が剥けて踏ん張りが利かなくなっていたが、ここまできたら勝ちたいという気合のスパートで宮澤さんを4秒差で振り切り、最後は力尽きて藤本さんに2秒及ばずゴール。

 ペナルティーによる繰上げもあったが、それでも予想以上の結果だった。陸に上がってからは、選抜を含めても5つしか順位を落とさず、オープンに限れば2つ順位を上げるという自分らしくなさに驚いた。「川口が出ていればね、」という声があったが、その言葉からも自分たちの成長を示せたのではと思う。しかし、これで満足してはいられない。スイムさえまだ足りない。最後に追い切れないようじゃいけない。いつまでも先輩方の強さ頼みでいてはいけない。全国はもっと強くなっていた。彼らに太刀打ちするために、考えること、整えること、やるべきこと、出来ることはたくさんある。まずは夏に向けて見えてきた伸ばせるところを伸ばし一歩ずつ成長していきます。引き続き応援よろしくお願いします。

 

文責:安倍 築

 

 5月18日、今シーズン最初のレースとなるスプリングトライアスロンが開催されました。冬のあいだに蓄えた力を発揮するよい機会になったのではないかと思います。

 久しぶりのレースということで、準備に手間取ったり緊張したりしているような人もいました。選手権もオープンも同時スタートで、二分後に女子がスタートしました。まずスイムを部内トップであがってきたのはやはり安倍でした!十傑にも入ったというだけあって、さすがの速さでした。その後、続々とスイムアップしていき、最後の長澤もふらふらになりながらも無事にあがってきました。初めてオリンピックディスタンスのレースに出るということで、非常に心配でしたが、苦手なスイムもなんとか泳ぎ切ってくれて、ほっとしました。

次はバイクです。楽しそうに乗っている人、苦しそうな人などさまざまでしたが、バイクで大きく順位を上げた人もいて、応援にも力が入りました。パンクなどのアクシデントはあったものの、落車など大きな事故なくバイクを終えてくれてよかったです。バイクを部内トップで終えたのはなんと安倍でした!すごく嬉しかったです!

 最後はランです。日差しも非常に強く、応援も暑かったですが、選手はもっと暑かっただろうと思います。それでもみんな一生懸命に走っていました。途中でゴール付近に移動し、選手が帰ってくるのを待ちました。部内トップでゴールしたのは藤本さんでした!ドラフティングをとられてしまったのは残念でしたが、ランでの追い上げはさすがとしか言いようがなかったです。次にゴールに戻ってきたのは安倍でした。その後、次々とゴールに戻ってきて、いちばん最後に長澤が帰ってきました。初めてのオリンピックディスタンス、本当によく頑張ったと思います。副務として運営に携わりながらも一生懸命練習してきた姿を見ていたので、長澤のゴールは特に感動的でした。全員が無事にゴールしてくれて、本当によかったです。同期のみんなの成長を実感できたことが、なによりも嬉しかったです!

 今回、一年生は初めてトライアスロンのレースを生で見たことと思います。先輩方のかっこいい姿を見て、自分たちもあんな風になりたいと思ってくれただろうと思います。新たなシーズンが始まりましたが、今回のレースで幸先いいスタートを切れた人も、練習の成果を出し切れなかった人も、これから予選やインカレに向けて着実に力をつけていってほしいと思います。わたしも、選手を全力でサポートしていきたいです。みなさん、本当にお疲れ様でした!

文責:永峯 涼子

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