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とんスポ

187号:カーフマン北関東デュアスロン

2017年 8月 17日 発行

カーフマン北関東
 トライアスロンを始めてから初のエリートレース、それもスイムがないデュアスロン。ランを一番の苦手とする自分がこの大会を選んだのは主に二つの理由があり、1つはコースのアップダウンが激しくまたバイクがドラフティングなしの単走レースであったため、完走を目標としていた自分にとっては都合のいいコース条件だと思った事と、もう1つは同期の前で醜態を晒したくなかったことであった。後者の方に関しては完全に自分の我儘ではあったが、エリートレースを経験したいという意味では他のレースよりもやりやすいと感じていた。
 レース当日の朝、大雪となって一時は中止もあり得た状況ではあったが、その雪が徐々に止んで、そして運営側の迅速な対応もあり、コースが若干変更になった状態で無事にスタートを切ることが出来た。このコース変更がレース中の自分に精神的余裕をもたせるという幸運を招く。自分が一番遅いだろうと思い込んでいたためか、途中から最後尾を走ることになっても特に悔しいという感情は湧かず、寧ろ数10m前を走っていた集団を見失わないようについていこうという気持ちで1stランを進めていくことができた。
 結局2km×2周回+1kmのうち3.5km程最下位のまま走り1stランを終える事となったが、トップとランで1kmの周回差にならなかったので惨事は免れることはできた。またトランジッションエリアに入るのと同時に出ていく神谷さんを確認できたので、まずはそこまで追いつこうという気持ちでバイクに跨った。ジェットコースターを彷彿させるような北関東のバイクコースは自分には合っていたようで、神谷さんを始め次から次へと前の選手を抜いていき、気づいたら自分の後ろに10人くらいの選手が続いてきて心が躍ってしまったのを今でも忘れない。
しかしいつトップに周回差つけられてカットされるか全く分からない状況のまま最後尾を走っていた時は本当に怖く、最終周に入りその緊張感が解けた時には安堵のあまり両ふくらはぎが攣ってしまったほどである。当然だがここでリタイアするのは非常にみっともないので、そのまま先頭を引っ張り続けしっかりバイクを終わらせた。
 さてそのまま何事もなく2ndランに入れば良かったが、そう上手くいくはずもなく、バイクをラックに掛けた後、方向がわからなくなり逆走を始めてしまった。神谷さんを見てすぐにそれが間違いだと気づき、Uターンをしようとしたが脚が思いのほか動かず、自分と一緒にトランジットエリアに入った他の選手に次々と抜かされていった。悔しいがいつものデュアスロンとなりつつあった。脚全体が攣って2分ほどトランジットから動けなくなったカーフマン東北に比べたらまだマシな方であったが、それでも動き出しはジョギングペースにも満たなかった。1km×5周回の2ndランもアップダウンが激しく、特に周の最初の登り坂には心が折れかけた。それでもずっと足を止めることなく前へと進めれたのは今回の遠征に一緒に帯同してくださった先輩方、OBのジョンさん、秋本さん、星さん、また筑波大を始めとした他大の学生方の熱い応援のおかげだと思っている。また、2ndラン中に自分を抜き去る時に声をかけてくれた池添さんには元気を貰った。
 最終的には下から5番目でゴールしたがそれ以上に完走したという達成感の方が強かった。今回は順位に拘らなかったが次回以降はもう1つ上のステップに進めれるよう今回の反省を踏まえて明確になった課題を練習を通して活かせるようにしていきたいと思う。

文責 宮 有希

 

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